
「AIエージェントドリブン経営はなぜ企業価値を増幅させるのか」という記事で、AIエージェントドリブン経営における価値創出の自己強化循環について説明しました。

さらに、
仮説検証によるナレッジの蓄積は、メンバーに貢献による喜びをもたらし、ナレッジを活用することでメンバーが価値創出能力を上げることで、メンバーは成長による喜びを得ることができる。
この貢献と成長による喜びがメンバーの創造力を解放し、ますます、メンバーの価値創出能力を上げるとともにナレッジを蓄積していく。
という、AIエージェントドリブン経営が自己実現のスパイラルを創るという説明もしました。

しかし、この自己実現のスパイラルを生み出すには前提条件があります。
それは、
透明で公平な評価システムが機能していること
です。
「AIエージェントと協働・共創することで、なぜ創造力が解放されるのか」という記事で、心理的制約の低減の重要性についt説明しました。
人には本来、
* 間違いを恐れる
* 批判を恐れる
* アイデアを出さない
という制約があります。
メンバーが本来もっている創造力を解放して、自己実現のスパイラルを創るには、失敗しても批判されない環境、組織文化が不可欠です。
AIエージェントドリブン経営のプロセスでも説明したように、AIエージェントドリブン経営では実験プロセスを実行して仮説検証を行います。
実験プロセスは、デザイン思考の学習サイクルを取り入れて次のようなタスク構成になります。
- 問題の特定(観察)
- 原因の推定(原因仮説の立案:ボトルネックの特定)
原因推定ガイドラインの例
次の観点で原因仮説を立案してください。
なぜ顧客は購入を決断しないのか? - 課題の設定
- 解決策の考案(解決仮説の立案)
解決策考案ガイドラインの例
次の観点で解決仮説を立案してください。
どんな提案・条件・説明なら購入するのか? - 実験計画の策定(予測)
実験計画策定ガイドラインの例
次の観点で実験計画を策定してください。
提案・条件・説明によって顧客が購入を決断した場合どうなるか? - 実験の遂行(プロトタイプ)
実験遂行ガイドラインの例
AIエージェントは、新規顧客獲得の施策を実行する前にユーザーの承認を得ること。
[human-gate] - 解決策の検証(ユーザーテスト)
- 業務の改革・改善(学習・改善)
業務の改革・改善ガイドラインの例
次の内容を記述してください。
検証結果:成功 ← ここを「成功」か「失敗」で明記
学んだこと:〇〇
※()の中がデザイン思考の学習タスクです。
メンバーがAIエージェントと協働、共創して、この実験(仮説検証)プロセスを繰り返すのがAIエージェントドリブン経営プロセスの中核です。
デザイン思考で実験プロセスをまわすことで、メンバーが
- どのような仮説を立てたか
- どのような実験を行ったか
- 何を学び、何を改善したか
が全て記録されることになります。
例えば、メンバーが「Aという解決方法で課題が解決する」という仮説を立てて、実験し、検証した結果、うまくいかなかった場合、「Aという方法では課題が解決しない」という学びが蓄積されることになります。
仮説検証の世界では失敗は重要なナレッジになるのです。
メンバーがAIエージェントと協働、共創して、実験(仮説検証)プロセスを爆速で繰り返す仕組を組織に導入することで、次第に、失敗しても批判されない、むしろ評価される環境、組織文化が醸成されていきます。
メンバー一人ひとりが失敗を恐れず挑戦し続ける組織文化は、企業にとって最大の競争優位性になるのではないでしょうか。